UCHINA SHOWMAN -笑う島- FILE.3 川田

UCHINA SHOWMAN -笑う島- FILE.3 川田

FILE.3 川田

(ガレッジセール)

「芸人」 というクリエイターの「個」を見つめ、沖縄の「笑い」の原点を探るインタビュー

文=饒波貴子

写真=仲程長治

「人生を楽しんでいる」と思えて仕方ない川田。真面目に仕事に取り組み、中学生の時に出会った相方と熱い思いを共有。そしてプライベートでは、釣りと泡盛を心から愛す。あたたかなほんわかムードに包まれているので、会う度に「やっぱりいい人!」と再確認する。

―― 記憶に残る子どもの頃の「お笑い体験」を教えてください。

お笑いはずっと好きで初めて大爆笑したのは、とんねるずさんの番組! 木梨さん演じるぶさいくな女子高生が話すフレーズがすごく面白かったですし、とんねるずさんを見て「お笑いってカッコいい!」って思いました。続けてダウンタウンさんの漫才を見て、ケラケラ笑ってました。

高校を卒業した頃、素人お笑いオーディションに受かってテレビに出た事もありますよ。でも一緒だったのは、相方ではない別の友達。人前に出て何かをやるのは気持ちいいって、その時実感したと思います。その前に高校生の頃ダンスをしていて、人前でパフォーマンスするのが好きだったんですよね。でも生活していけるのかなど不安で、踏み込める世界ではありませんでした。

それなのに相方から突然連絡があって、「お笑いやろうぜ」と言われた時はビックリしました。田舎者だから東京へのあこがれが強くて、お芝居など人前に出る何かに挑戦したいという気持ちはあったんですけどね。実際はなかなか決断できず、相方と話して「よしここだ!」というタイミングを感じ上京したんです。相方とは不思議な縁、としか言いようがないです。昔からバカなことをやっていましたが、まさかプロとしてやっていくとは…。

―― 昔からゴリさんと、お笑いをやっていたんですか?

実は3人。もう1人も一緒にクラスでおバカなことやってました。例えば修学旅行とかで面白い事やって~って言われて、トリオで何かやる感じだったんです。もしかしてそれが、ガレッジセールの原型かもしれませんね。

相方は役者を目指して東京に行ったので、突然電話で「お笑いやろう」と言ってくるから「なんで? 役者になるって言ってただろう」って聞き返しましたよ。そしたら「お笑いにすごく興味が湧いてきた」と説明するので、僕は「わかった」と答えて上京しコンビを組みました。

でもその頃は本当に本当に大変で。ボランティアで劇場で働いたり、若いからこそ何でもできたと思います。2度と戻りたくない、あの時には!

―― 川田さんから見たゴリさんは、どんな人ですか?

ストイックかな。ネタに関してもそうですが、すご~く熱くなり過ぎて違う方向に行ったりするんです。僕が修正しないとおかしくなる事もありますよ。

とにかく僕とタイプが違うので、コンビとしてやっていけると思うんですよね。同じタイプだとぶつかって、解散したりがあると思う。僕たちはどちらかというと相方が引っ張り、僕はちょっと違うなって思った時にこっちこっちという感じの修正役。中学の時もあいつはガンガン前に出て笑い取ってました。

―― そんなゴリさんからは、どんな影響を受けていますか?

いっぱいあると思います。東京で相方を見て、僕は少しずつ変わっていきました。上京したての頃、人付き合いの方法を学んだと思います。

実は僕も相方も社交的な方ではないんですが、そんな事言ってる場合じゃなかったので、相方が飲みに行かない時は僕が先輩と行ったりしたんです。相方がネタ作りに集中したい時も付き合いは僕が行き、相方が行く時は僕が行かないとか、暗黙の了解でバランスを取り合っていました。コンビってそういうのがあるんですよね。

―― 川田さんがゴリさんに与えている影響は?

影響与えているのかなぁ…分かんないですね。でもお笑いのネタを作る相方は、ボケとつっこみの関係性で僕の影響を受けていると思います。こんなつっこみだったらボケやすいとか、このタイミングでつっこむとボケがより生きるとか、考えていますよね。長年やっていく上で、やっぱり影響し合っているんでしょうね。

―― 朝起きたらゴリさんになっていました。どうしましょう!?

えっ!? どうしようかなぁ。(と、真剣に悩んでいた川田さん)とりあえず毛深いなって体見るんでしょうね。そして異常にアイツ寒がりなんで、まず着こむと思います(笑)。

―― プライベートで好きなことは?

やっぱり釣りですね。一番身近な家族に釣りの魅力を知ってほしくて、今年の正月休みはチャーター船で西表島に行きました。「本当に面白いから!」と、小学2年生の息子と5年生の娘を連れて行ったんです。そしたら娘が大きなアカジンを釣ったんですよ。集中力がありコツを自然に覚えて、センスあるなと感じました。息子は船酔いして気分悪そうでしたけどね(笑)。大きな魚を釣る自分だけの喜びを手放して、今は家族に釣りの面白さを伝えている感覚です。嫁も初めて30センチオーバーの魚釣って、手応え感じて大喜びでした。

これからは、ファミリーでいろんな所に釣りに行きたい。時間があればどこでも行きますよ!

―― では、集めているものはありますか?

これまた釣り関係になりますが、ルアーを集めてます。それから泡盛。一般的なものを買って寝かせてます。7~8年寝かせているボトルがありますし、結婚10周年の記念日に飲もうと思っているものもあります。

僕にとって、お酒は毎日欠かせないもの。家で飲むし外でも飲むし…でも子どもができてから、飲み方が少し変わりました。子どもの寝顔を見ながら飲んだりとかね。釣りや格闘技のDVDを見ながら、泡盛や芋焼酎飲んだりしています。

―― 川田さんにとって沖縄とは?

なくてはならない存在。もし沖縄という故郷がなかったら、心が折れているでしょうね。沖縄で充電して東京に戻って仕事をがんばって…昔からその繰り返し。帰って来て友達と飲んだり家族と過ごして、海行ったりバイクでツーリングしたり。その何気ない行動がないと、僕は東京という荒波に勝てなかったでしょうね(笑)。

僕を成長させてくれたのが沖縄です。東京の都会の厳しさでも成長させてもらいましたが、根っこにあるのは沖縄。年を重ねるごとに良さがわかり、沖縄で仕事ができる幸せを感じます。

―― 川田さんにとってガレッジセールとは?

なんだろう…人生!? 23歳の時にコンビを組み、20数年過ぎました。恐らくこれからも続けていくので、生きがいなのかもしれません。お笑いが生きがいなのかも。ガレッジセールでお笑いをやっている瞬間が、やっぱり一番楽しいんですよ。勝る物は他にありません。

基本的にはコントが好きで、お客さんの笑い声や笑顔を見るのも好きなんです。一度経験したら止められませんね。学生の時に立った舞台で、笑い声をど~んと浴びた時の感動はずっと残ったままで消えることはありません。死ぬまで舞台に立つと思っていますし、お笑いはずっと好きです!

―― 自分がクリエイターだという意識はありますか?

ありません。僕は芸人なんです。映画監督や作品を作るアーティストがクリエイターのイメージです。僕らはただネタを考えて作り、「こうしようぜ」って面白いことを追求しているだけ。クリエイターだと思っている芸人はいないんじゃないですか。でもネタ作りも、ちょっとカッコよく言えばクリエイターになるかもですね(笑)。

ネタ作りは、日常の面白いこと探しから始めます。例えばテレビで音楽番組を見ていて、オーケストラの指揮者が激しく動いている姿が自分のツボに入って、どんどん面白く見えたりします。バラエティ番組を見ている時より、関係ない番組を見たり普通のことをやっている時にコイツ面白いな、という見方ができると思うんですよ。面白いと感じた物を、相方に報告しながらばんばんネタを作っていきます。

―― 今年挑戦したいことを教えてください。

もしできれば、沖縄で単独ライブを開催したいですね。沖縄では結成20周年ライブをやっていませんし、今ならいろんなコントが出来ると思うので挑戦したいんです! 若手の頃のようにボケて突っ込み、またボケて突っ込んで…じわじわ来るようなちょっとオトナのコント、いいと思いませんか!?

沖縄でのライブはすごく昔に1~2回やっただけなので、今年開催できたらいいですね。プライベートでは、50キロオーバーのマグロを釣ること! 40キロ級しか釣っていないので、頑張ります!

―― 最後に聞きます。川田さんにとってお笑いとは!?

生きがいであり、自分を成長させてくれたもの。お笑いに出会ってなかったらダメ人間だったと思います。人間関係も社会の厳しさも、そして思いやりもお笑いで学びました。お笑いがなかったらフラフラしてプータローになっていたかもしれません(笑)。お笑いに出会い、本当に良かった。これからもずっと…死ぬまで続けますよ!

2017.1.8 収録


取材協力=よしもと沖縄花月

※2017年 8月10日(木)、「よしもと沖縄花月」リニューアルオープン!
お笑い公演はもちろん、地元パフォーマーやアーティストとのコラボレーション企画を開催する劇場として365日=毎日オープンします。場所は那覇市泊港の「とまりんアネックスビル2F」。こけら落とし公演は、川田さんがMCを担当します。
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公演名:沖縄花月リニューアルライブ とまりんだョ!全員集合!
日程:2017年8月10日(木) 19:00開演/21:00終演
場所:よしもと沖縄花月
出演者:ガレッジセール、沖縄芸人多数
内容:MCのガレッジセールと沖縄芸人が出演し、
ネタやコーナーなど盛りだくさんの120分の公演です
料金:前売1,500円/当日1,800円
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詳細は公式サイトにてご確認ください。

【よしもと沖縄花月】
www.yoshimoto.co.jp/okinawakagetsu/